スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

 現代におけるゴールデン・コンビの一つバートン&デップの最新作。正直、予告がデップが忌野清志郎市村正親悪魔合体に見えたりとやや不安に思わないでもなかった。
 「チャリーとチョコレート工場」以降のメインテーマである家族への傾倒をさらに高めている。チャーリーで獲得した家族を、失う恐怖がこの映画になったんだろうなあ、と浅慮してしまう。前のティムだったらカミソリや仕掛け椅子をフェッティシュにとったのだろうにと少し残念。薄汚れたロンドンは本当に良くできていると思うのだが、バートンならこれくらい出来て当然と感じてしまう自分を、贅沢言うなと叱っておきたい。
 後オチが「ディパーテッド」だった。