美しすぎる母

 ロンドンの母親殺しを題にとった作品。主人公一族はプラスティックのベークライトの孫・曾孫にあたる人々。有閑階級の退廃を描いた作品としてビスコンティと対比する惹句があったけど、三代位じゃちょっと熟成がたらないんじゃないかい(映像のセンスももちろんかなわない、登場人物のファッションは頑張ってると思うけど)? と思わないでもない。
 とはいってもやってることはやってるのでご安心を。
 主人公の息子(青年体)があんまり良くないのがきつい。
 ジュリアン・ムーアは二代目クラリス以降、「フォーガットン」なりこの映画なりしんどい役をやっているのでもうちょっと評価されてもいいような気がする。