ミラーズ

 試写会にて。リメイク元の韓国版は予習しそこねたので、それとの比較はなしで。
 あらすじは

 NYPDを同僚誤射して休職中のキーファー・サザーランドは十数年前火災にて廃墟になったデパートの夜警となる。
 そのデパートの鏡には何ものかが閉じ込められていて、彼と一族に災いが降りかかるのだった。

監督は「ヒルズ・ハブ・アイズ」のアレクサンドル・アジャということで期待して観に行った。しかし今回のような純然たる超自然ものとはやや相性が悪い印象をうけた。
 それでもNYの目抜き通りに壁一枚隔てて、こんな廃墟が……という見せ方はうまいし、その中に結界のように浮かぶ警備員詰め所の感じもいい。このデパートが防災設備の不備により死者が出て、一等地にも関わらず放置されるというのがホテル・ニュージャパンそっくりでいいっスね。
 そして事件の背後関係を追ううちに出てきた、レッドネック一家の描き方が「ヒルズ・ハブ・アイズ」みたいで素晴らしい。
 物語終盤、デパート内のキーファー危機と、自宅でのキーファー一家の危機が水びたし、という点でシンクロさせているのもよし(黒沢清っぽいところあり)。

 ただキーファーに「24」の色がつき過ぎてるのががねえ……。彼が出てくるとつまんなくなるんだよなあ。