ニュー・ワールド

 テレンス・マリックの新作。監督の映画は『シン・レッドライン』しか見ていないが、それと比較すればストーリーもあり、普通の映画になっていると思った。(あくまで比較的ね)
 話は北米における初期英国人入植者と先住民との関係を、ポカホンタスの伝説と絡めて描いたもの。話より未開拓のアメリカの自然の美しさが全面に出ているが。
 主役のコリン・ファレルは終始困った顔しかしていなくて、しっかり芝居しろと言い出したくなってしまう。基本的に彼以外の主要登場人物はそれなりの信念に基づいて行動している。しかし、彼だけ曖昧な表情を浮かべっぱなしというのは問題なのではないか。
 まあ『天国の日々』ではリチャード・ギアのを延々と見せつけられるのを想像すれば百倍ました。(だから私は『天国の日々』を見ていない)
 ファレルが先住民に襲撃された場面での金属鎧の描写、トウモロコシ畑に青田(?)刈りを仕掛けてきた先住民に対する入植者の銃撃のあたらなさ加減などがTRPGファンとしては参考になった。