国立新美術館

 一回金曜日の夕方に行ったんだけどとても見切れなくて日曜に出直し。ランドウォーカーの実演は土日のみだったし。
 日本の表現力
 メディア芸術祭十周年の企画展
 あんまり深く突っ込んではいなかった感じ。近年のアニメ、電源ゲームに詳しくない私でさえそう感じたのだから現役の人には……。展示物の一つ磁性流体(液状の砂鉄のような印象)を使った『モルフォタワー』のところで、「電磁波に反応しますので携帯電話の着信を取るとそっちのほうに液体が飛んでいきます」には笑った。
 ランドウォーカーの実演
 近くで良く観たら足がザクⅡしてた。乗り込むときパイプの部分を足場にしてた。肝心の歩き方はすり足のような感じ、月並みな言い方だが感動した。ボールの発射の後、子供が脱兎のごとくそのボールを取りに行ったのをみて「ここでランドウォーカーのプラモやフィギュアを売ったらバカ売れだろうな」という考えが頭をよぎる。

 「20世紀美術探検―アーティストたちの三つの冒険物語―」
 セザンヌを基点とした20世紀のそうまとめみたい。門外漢なので素直に感動した。だが量がハンパじゃない。おかしなものでモダンアートといえど時代がこっちに近づくに連れなんとなく分かる気がするのは可笑しい(気のせいだった)。

黒川紀章展 ― 機械の時代から生命の時代へ
 映画ファンにとっては若尾文子のダンナの黒川紀章展。この国立新美術館も彼の設計によるもの。
 未来派の建築の数々にSF魂がグイグイ押される感じがして素晴しい。ポスターに紋付袴に日本刀で写ってるのは良いとして、展示場の出口にはってあるそれには吹き出しが付け加えてあって「是非感想を書いてほしい」みたいなことが記してあった。
 で夫妻の会場視察の写真にも同様の処置がしてあって文子サマの写真に
 東京湾開発計画の模型を前にした一葉
 「あなた私東京湾にも家が欲しいわ」
 どなたか知らないが偉いヒトがお辞儀をしている一葉
 「私はえらくないのよ」(ご謙遜を)
と、どなたの仕事がは存じませぬがグッドジョブ。
 2月3日には夫妻のトークショーもあったようだった。蜷川有紀も参加していたようだったけど、もしや従姉妹の蜷川実花の新作『さくらん』(花魁の映画 その手の役が多かった若尾文子氏には一言ある……かも)について小一時間問い詰めるという素敵な展開はなかったろうな。予告を観る限りではそんなに見所のない映画でもなさそうだったしね。