300 その一

 試写があたったの『300』を見てきた。映像のトーンは露悪的で下品だが極めて魅力的。首やら腕やら景気良くいろんなものが飛んでとても面白い。ゴア描写が駄目なヤツは駄目だからどうでもいいとして、スローや止め絵の多用は私には許容範囲だが、使いすぎと捕らえる人はいるかもしれない。人が死んでいるシーン以外は適当(スパルタの王レオニダスと王妃の憩いのシーンなんて物凄い手抜き、B班にやらせた可能性大)でストーリーもチラシやちょっとした歴史の本に載っているテルモピュレイの戦い以上のものではない。だけど『プライベート・ライアン』みたいな視点の齟齬がある。一種の神話として話を作る場合、語り部がいる……ということが無理を生んでいるのかもしれないけど。一見以上の価値あり。
 ところでスパルタvsペルシアの戦いは海辺で行われてた。船で側面から矢を射れば早く決着がつくと思ったけど、軍船はアテネ海軍と戦っていて、あそこに停泊していたペルシア船は基本的に輸送船ということにしておこう。後乱戦中にペルシアが弓の一斉射撃(味方もろとも)をしても決着はついたはず。後本格的な火計もね。