大奥十八景

 シネマヴェーラ鈴木則文特集にて。
 徳川幕府四代目家綱から五代にかけての大奥を描いた映画。家綱(あおい輝彦)が鷹狩り最中見初めた女性、おなつをレイプするところから始まる。二人の追跡劇の道程で花畑を通るため、もしや「恋空」に先んじて花畑レイプかと思いきや、そこは通り過ぎて草地でレイプなのはよい、として。これが空撮になって、二人が判別不能なるまで引っ張るのには本当に驚いた。その他の場面も予算をたっぷりかけていて、邦画にありがちな寂しい気持ちにならないのは嬉しい。
 後半 家綱が史実通り若死に。彼の子を身篭った女性を探せ、と青年医師勝野洋が命じられる。その女性の特定方法がエクスタシーに達した時、麝香の匂いを発するというもので小池一夫チック。
 音楽がロックなのが良いのか悪いのか、印象には残る。

 娯楽には手を抜かない、ということで殺陣も短いながらも薙刀、槍、鎖鎌と飽きさせない。