バトル・オブ・リガ

 第一次大戦ロシア革命期のラトビア独立を舞台にした映画。
第一次大戦初期、主人公マルティンは戦争を帝政ロシアに独立を認めさせる機会と捉え、ロシア軍に従軍。マルティンは数年従軍した後、帝政崩壊後独立を果たしたラトビア、リガに帰還。そこではドイツ軍と白軍コサックが攻勢にでる機会をうかがっていた。英仏の支援も当てにならぬ中、ドイツ軍とコサックはリガを包囲した。 

 ロシア革命期のラトビア人部隊と言えばボリシェビキ側の切り札的イメージがある。でリガといえばエイゼンシュタインの故郷。そうなると期待は膨らむと言うもの。だが、実際はラトビアにとっての「正しい」独立戦争映画で困った。
 主人公のロシア軍従軍時代と(おそらく)ボリシェビキ共闘時代は恋人との「長きに渡る戦いで帰郷できません」で処理。ラトビア国内のボリシェビキもバルト・ドイツ人たちの存在も無視とかなり無理のある展開。
 ラトビア、ドイツ派遣軍、コサックの上層部も有名人なんだろうけど、勉強不足でちょっとぴんとこない。
 (ボリシェビキとの共闘時代、装甲列車に乗ったトロツキーと主人公が邂逅して、トロツキー:「やるな……」的展開があったら嬉しいじゃないですか)
 アクション・ゴアシーンも「プライベートライアン」以後の戦争映画としてみれば不十分。第二次大戦に比べりゃこんなもんですよと言われりゃしょうがないが。最終決戦前、整列した兵士達の上半身を横移動で撮るが、旧ソ連圏の映画とも思えない迫力の無さ。エイゼンシュタインも怒るぞ〜。
 あ、リガの町並みは綺麗でしたよ。

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